2.1 m系列とは?
2.1.1m系列とは何か?
2.1.2m系列の性質
2.1.3m系列の生成方法
m系列とは擬似ランダム系列の一つであり、疑似ランダム系列の中でも有名な
疑似ランダム系列です。疑似ランダム系列とは、実際のランダム系列のようなラ
ンダムの性質を持ちながら、自分の欲しい時にいつでも同じ系列をつ生成するこ
とができる系列のことです。
つまり、いつでも欲しい時に使えるランダム系列であり、そのためランダム系
列でありながら簡単なシフトレジスタ装置によって生成することができる系列で
す。そのため、いろいろな分野で利用されています。
m系列は以下に示すような性質を持ちます。
- m系列は0と1の2進数からなる。
- m系列は周期Tである2値系列が連なった系列です。
例:T=7の時
01100110110011011・・・
- シフトレジスタのセル数がn個の時,m系列の最大周期は
T=2n−1
となります。
- m系列の自己相関値は以下のようになります。
c = ∫f(x)f(x-t)dx = T : t = 0,±T,±2T,・・・
c = ∫f(x)f(x-t)dx = -1 : t ≠ 0,±T,±2T,・・・
以上のような性質をm系列は持ちます。
m系列は次に述べるような線形フィードバックシフトレジスタ(LFSR)によって
生成されます。