3.2 キャリー付きフィードバックシフトレジスタ(FCSR)





 3.1で述べたl系列を生成する装置としてキャリー付きフィードバックシフ
トレジスタ(FCSR)というものがあります。
キャリー付きフィードバックシフトレジスタ
    (FCSR)
図:キャリー付きフィードバックシフトレジスタ(FCSR)


 このように、レジスタのセルの内容とフィードバック値(qi)の値(0 or 1)を掛けて通常の整数和をとります。
そして2で割った余りをフィードバック値として最左セルに戻し、商をメモリの
値とします。
 式で書くと以下のようになります。

  1. 整数和σ=m+Σqkan-kを計算します。

  2. レジスタの内容を一つ右にシフトして最右セル(an-r)を出力す る。

  3. フィードバック値としてar=σ mod 2を計算し、最左セルに格 納する。

  4. メモリの内容を(σ−ar)/2に変更する。

 上記の1〜4を繰り返すことによってl系列は生成されます。


 このl系列はq=qrr+qr-1r-1 +・・・+q12−1として、p=an-1r-1 +an-2r-2+・・・+an-r+12+ an-rとした時、p/qの小数部の2進数系列の周期部分を周期的に
逆にした系列がl系列となります。