4.2 m系列とl系列の比較
1.5で述べたようにスペクトラム拡散のための擬似ランダム系列は周期が長く
自己相関値が低い系列が望ましい系列です。
ここでl系列の特性から考えると、自己相関値はm系列のように−1ではなく
て、ある値が現れてきます。そこで、最大値(周期と同値)の次に大きな値
(絶対値)がどれだけ大きいかを考えます。つまり、第2最大値/最大値を考えま
す。ここで、この分数が小さい方がよりm系列のように自己相関値が低いことに
なります。
実験より、1/3〜1/5が小さい分数であることになります。そして、周期が
可能最大周期(T=q−1)の時は、この分数が1/3以下になるようです。
周期はm系列よりも長い周期が現れるのですが、周期の半分で自己相関値−Tに
になり、左右対称になるため、実際に使えるのは周期の半分であり、それで考え
るとm系列の周期よりも小さい(最大でm系列の周期−1)周期になってしまい
ます。