惜別廃線となる岐阜の路面電車
平成17年3月末で廃線となる、岐阜の路面電車との最後の別れを惜しむべく、岐阜市へ赴き写真を撮ってきました。私は電車マニアではありませんし、路面電車の種類やエピソード等詳しくは判りませんが、時代の流れとはいえ、地元から名物の1つが消えてゆくことが非常に寂しい思いです。
510形車輌。大正15年7月に製造された、おそらく現役電車としては日本最古級の路面電車だと思います。大正ロマンを感じさせる人気車両で、普段地元でも滅多に目にすることができない貴重な路面電車です。この日は特別走行していたようで、乗車はできなかったのが残念です。廃線後、この車輌がどうなるのかわかりませんが、できれば他の路線で現役走行を続けて欲しいものです。
590形車輌。昭和32年4月に製造された路面電車。平成12年に、591号と592号にようやく?クーラーとワンマン機器の取り付け工事が行われたとのこと。個人的になんとなく昔の名鉄車輌を連想する路面電車です。
平成9年に登場した新しい780形車輌。VVVF制御の高性能車。さすがに新しい車輌で、他の車輌とは雰囲気が違います。
昭和55年8月に登場した880形車輌。当時、空気バネ台車を採用する等、岐阜線区初となる技術を取り入れられた車輌だそうです。
昭和40年10月に製造され、昭和51年に送力増強のため札幌市交通局から導入され870形車輌。札幌交通局時代に「道産子」の愛称で親しまれていたようで、大形曲面ガラスによる明るい車内が特徴。
平成12年7月に導入された、最新車輌の800形。部分低床構造の日本初の車両で、扉付近の床がホームの高さに合わせて低くなっていて、バリアフリーも考慮され、車椅子専用のスロープや車椅子のスペースがあるようです。
 運行最後の月ということもあり、多くの電車マニアの方をはじめ、廃線を惜しむ人たちで街中はあふれかえっていました。当然、路面電車は全車超満員状態。普段もこんな状態であったら廃線にはならなかったのでしょうが、時代の流れもあり、自動車やバスを利用する人が増えてしまった結果ですね・・・。
今回、全種類の車輌を撮影することはできませんでしたが、最後に現地へ見に行き、一部の車輌ですが、乗車もできて良い記念になったと思っています。
 廃線は決まりましたが、フランスの会社が経営を引き継ぎたいというような動きもあり、全く望みが無いわけでもありませんが、いつの日か再び岐阜市内に路面電車が復活すること
を祈る次第です。
戻る