1975年(昭和50年)11月12日(水) 放送
花吹雪はしご一家 第1回
東京・吉祥寺にある鳶の江戸組。
亭主で組頭だった角三をビル工事の転落事故で亡くし、家長の飛十は隠居の身。未亡人の松子が一家を切り盛りしていた。早く長男の金一に一人前になってほしいが高所恐怖症で頼りない。次男の銀二は運動神経抜群で鳶に向いているが継ぐ気などない。
もう一人、一級建築士で、元々会社勤めをしていたが上役と喧嘩して、今は江戸組の番頭役におさまっている長女桂子の婿の五郎がいるが鳶のセンスはない。28歳にもなって頼りない金一だが、一家を継がせるのは、やはり金一だと松子は思っていた。
江戸組の現場で棟上げがあるその日、松子が一家の皆を送り出したとき、一匹の子犬が江戸家に迷い込んできた。姪の一子から、その犬はバーみどりのみどりが捨てた犬だと知らされ、兄の熊平とみどりの家に乗り込んだ松子だったが、責任は子犬をはらませたオス犬の飼主にあるとみどりに反論され、捨て犬の責任を取らせようと子犬の父親を探すことにする。
棟上げの現場では、木遣りを歌えない銀二と五郎が恥をかいていたが、そこに飛十が現れ見事な木遣りを歌い、なんとか江戸組の面子を繋いでいた。
松子は、その子犬が、江戸家の古くからのライバル佐々木家の飼い犬が生ませたということを突き止めたが、江戸家は佐々木家に3,500万円の借金があり、その佐々木建設社長の鷹之介は江戸家に貸しているその金をネタに、いつか江戸家を追い出し土地を手に入れようと企んでいるのだった。
鷹之助にはかわいい千鳥という一人娘がいた。江戸家が捨て犬の父親探しの騒動に巻き込まれている時、その千鳥が江戸家にやって来る。松子は、またうっとしい娘が来たと煩がるが、千鳥に、金一が鷹之助に言いがかりをつけ喧嘩になっていると聞かされ、あわてる。