1976年(昭和51年)9月24日(金) 放送
われは海の子 最終回 明日への旅立ち
健太郎は商船大学の卒業遠洋航海へと出発する。
彼に代って阿蘇の家を守ることになった俊介に「オレの方が損だぞ、阿蘇に香織までつけてやるんだから」と言う健太郎。
俊介は「何をいうのか、海の方がずっとでかいぞ。それに愛子もついてだ」と言い返す。
その愛子は、弟・信一の策略で、みんなの言葉を録音して健太郎に贈るというカセットテープに「そんなことは言えないわよ、愛しているなんて・・・・」という声を録音されてしまう。
健太郎の出発の日、亡き父が使っていたという手旗信号旗を持って岸壁へと向かう愛子。沖へと遠ざかる健太郎の船に向い愛子は想いを込めて旗を振る。
最終回のラストシーン、くゆる陽炎とともに望遠レンズで追跡される遠洋航海練習船。これは海王丸だったと記憶していますが、確証が得られません。
美代ちゃんが岸壁から手旗信号を振るのは、その1カット手前。やや不自然な演出だった印象があり、おそらく危険を避けるためだったのでしょう、岸壁に座ったままでした。
美代ちゃんは、遠くを見つめ、唇を噛み、手旗信号を振ります。ハヤクカエッテネ・・・と。
記憶に正しいところあれば、これが70年代、「時間ですよ」の松の湯の前で「まつのゆ」と呟くシーンから始まった美代ちゃんの最後の姿でした。