人間と神様がまだ仲良しだった頃のお話し
古い古い昔より、下呂には豊かに湧き出る温泉が有り、村の人たちに親しまれていました。
ところがある日、大地震がおこり、下呂のお湯がぱったりと止ってしまったのです。
村の人たちはたいそう悲しみました。
そんなある日、一羽の白鷺が益田川の河原に降り立ちました。あくる日も、その次の日も、その白鷺はやってきて、同じ場所でじっとしているのです。
不思議に思った村人がそこを訪れると、温泉がこんこんと湧き出ているではありませんか。
そして、白鷺が飛び去ったあとには、一体の薬師如来像が。そう、白鷺は村の人たちを哀れんだ薬師如来の化身だったのです
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