二十一くんのつぶやき #1
俺には鬼畜の親父がいる。
まずは自己紹介をしてやろう。
俺の名前は、山本二十一。
ナイスでグレートなプリンス様である。
次期JAPAN将軍位は確定、上手くすれば世界王になる可能性だってある。
更に言えば、魔王だってなれるかも……いや、これは、姉上がなる可能性が大きいかな。
とにかく、グレートなプリンスであることは分かって貰えたと思う。
勿論、それにふさわしいだけのグレートな人間であることも確かだ。
母親譲りの、整った容姿、冴えた頭、そして、剣術の腕前。
問題など、どこを探しても存在しない。
何? 父親には似ていないのか、だと?
当たり前だ。
グレートな俺が、あんな鬼畜な親父に似ているわけがないだろう。
意地悪そうな目つきが似ている?
ほう、貴様、切腹したいか?
切腹したいんだな?
よしよし、分かれば良いんだ。
とまあ、このように、俺が親父に似ていないことが証明されたわけだ。
良し、グッドだ。
さて、次は親父の話である。
俺と血が繋がっていることが、信じられないような鬼畜、それが親父である。
名前は、言うまでもないだろうが、一応言っておこう。
親父はランスという。
姓はない。
これは、どこかの国の皇族と同じ、と言うわけではなく、親父が秘密にしているせいで、そう言うことになっている。
きっと、過去にろくでもないことをしでかしたため、名乗ることができないのだと、俺は確信している。
そんな奴であるが、立場は世界王にして、魔王である。
だが、ただの馬鹿で鬼畜な男である。
世界王と言ったところで、所詮はお飾りにしか過ぎない。
政治はマリス様が仕切っているし、軍事の方も他の将軍達で保っている。
では、親父が何をしているかと言えば……まあ、親父を知る者ならば、容易に想像できるだろう。
そう、Hだ。
日がな一日、そればっかりしている。
勿論、俺だって、若くて健康な男であるから、興味はある。
しかし、限度という物があるだろう。
サルじゃないのだから、もう少し、他にすることだってあると思う。
それを指摘してやると、
「がはははははははは。子作りは、王様の義務だ」
と答えやがった。
まあ、そう言う事もあるだろう。
俺も、将来そう言う目的で励むことになると思う。
それは、非常に楽しみだ、うしし……いや、親父ほど、そればっかするつもりはないぞ。
本当だぞ。
しかし、親父の子作りは、もはや必要ないだろう。
何しろ、俺のようなグレートな子供がいるのだ。
それに、その的中率の低さ、俺や姉上がいなければ、種なしだと判断される所だ。
もしかしたら、俺は親父の血を引いていないのかも知れない。
子供の頃、そんな期待を胸に、母上に尋ねてみたのだが、これは失敗だった。
ひどく怒られてしまったのだ。
信じがたい事に、母上は、親父に惚れている。
何故、母上のような聡明な方が、鬼畜の親父に惚れるのか……これは、リーザス7不思議の一つであると、俺は思う。
いや、母上だけじゃない。
マリス様、ホーネット様、サテラ様、マリアさん、志津香さん、アールコートさん、シィルさん……
何故、あの鬼畜親父のそばにあれだけの美女がいるのか……
多分、魔人は魔王に逆らうことができないからだろう。
うん、そう決めた。
そうでなければいけない。
なあ、お前もそう思うだろう?
続く
[INDEX]
[NEXT]