二十一くんのつぶやき #9
世の中には、知らない方がいいことがある。
俺の活躍によって、ホ=ラガの爺は、リーザスに協力してくれることになった。
俺の活躍によってだ。
俺の……
俺の……
ふう。
ため息が零れる。
涙まで、零れそうだ。
その俺の肩を、リック将軍が叩いて去っていった。
更に、バウンド将軍が。
さらには、エクス将軍まで。
ふう。
確かに、アレは親父にとって弱点と言える事かも知れない。
だが……
ごめん、シャルロットさん。
俺は、汚れてしまった。
る〜るるる〜。
ああ、けつがイタイ。
シィルさんに、ヒーリングして貰おう。
そんなことを考えながら、シィルさんの元へ。
その途中。
「あ、二十一さん」
こ、これは、シャルロットさん。
「王様に聞いたんですけど、お手柄だったみたいですね」
な、何を言います。
これくらいは、当然ですよ。
当然。
ははははは……はあ……。
「謙遜ですか? 王様が言ってましたよ。俺には、とてもできないことだって」
何を言います。
アレくらい、俺には……軽い……事です。
「そんなこと無いですよ。リック将軍、バウンド将軍、エクス将軍、名うての勇将、名将が実現不可能として断った任務を一人で達成してしまうなんて、凄いです!」
あ、はははははははは……
何故だろう。
せっかくシャルロットさんに誉められているのに、心が痛い。
ちっとも、嬉しくない。
「それで、怪我をしたんですって?」
け、怪我ですか……
「王様がそう言ってました。確かに、歩き方がいつもと違いますね」
そ、そうですか?
気のせいじゃ……
「ここは、私に任せてください」
はい? 任せる?
「これでも、私、神魔法つかえるんですよ。私が、ヒーリングをしますよ」
え?
それは、その。
「ご迷惑ですか?」
いえ、そんな悲しそうな顔をしないでください。
迷惑なんて事はありませんから。
「なら……」
大丈夫なんですよ。
そんなに、大した怪我じゃありませんから。
ほら、こんなに元気です。
「でも、王様が、二十一は強がっているだけで、実際はひどい怪我だ。ここは、是非に私が治療してやるようにって」
……あの、糞親父〜〜〜!
続く
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