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ときめき

浅田美代子
浅田美代子
新人歌手 杏子たち3人とは中学時代の水泳部同級生
南美川杏子
栗田ひろみ
海星女子高校元水泳部 好意を抱く人のいる人形劇団に入る
江上早苗
秋谷陽子
海星女子高校水泳部 杏子の同級生
須永久子
海野まさみ
海星女子高校水泳部 杏子の同級生
氏家浩司
小倉一郎
人形劇団ポーリエのリーダー 早苗と愛し合う
水野時夫
沖雅也
海星女子高校水泳部のコーチ
江上和夫
村野武範
早苗を父親代わりに育てた早苗の兄 自営の自動車修理工
杉井久
森次晃嗣
久子の母が経営する皮膚科医院の医師 久子の母と愛し合う


配給
松竹
監督
市村泰一
脚本
石森史郎
音楽
小川寛興
宣伝コピー
はじめての夏休み! 高校一年 胸もときめく恋の衝撃!
挿入歌
浅田美代子「赤い風船」「ひとりっ子 甘えっ子」桜田淳子「天使の初恋」
フレンズ「真赤なスポーツカー」栗田ひろみ「初恋の散歩道」
ロケ地
代々木公園 他
完成試写
松竹本社(確証不確実)  1973年(昭和48年)6月26日
映倫審査
1973年(昭和48年)6月28日  No.17691
上映時間
1時間28分 6巻2,397m
封切
1973年(昭和48年)6月30日
興行成績
初日動員2,190(土曜) 興行日数14 動員26,440(東京4館計) 一日平均1,889
同時上映
新・同棲時代 愛のくらし  主演:高沢順子 本郷直樹

概略
前作「としごろ」の成功に続き制作された松竹の青春映画。中学時代の水泳部同級生仲よし4人のそれぞれの物語。 体が弱く水泳を断念し、今は新人歌手浅田美代子として活躍する美代子。夏休みを前に突然水泳をやめ、好意を抱く浩司のいる人形劇団に入った杏子。高校大会での優勝をめざし水泳を続ける他の二人も、それぞれに友情と恋の板挟みや母親の再婚問題などに悩む。

美代子は、その日もテレビの歌謡番組に出演。番組中のインタビューで、中学時代の水泳部の親友たちも歌手になったことを喜んでくれているはずと答える。そんな歌手生活の合間のある日、仲よしだった同級生に会いたくなり、懐かしい明和中学のプールサイドを一人歩いていた美代子を、偶然に杏子がみつける。杏子はかつての親友早苗に裏切られたと悩んでいたが、美代子の気持ちを察し「赤い風船」のレコードを買ったと告げ、美代子らしいいい歌だと褒めて励まそうとする。美代子は一緒に歌おうと、持ってきたギターを爪弾き「赤い風船」を歌うが、思い悩む杏子は一緒に歌うことができず、水泳をやめ早苗とも仲違いしてしまったことを美代子に打ち明ける。美代子は自分が仲を取り持つと提案するが、杏子は美代子に再会したことで気持が拭え、自分で解決できると美代子と指きりの約束をして別れる。

美代ちゃんの出演者クレジットは「特出」。つまり特別出演で、歌手デビュー間もない当時、まさしく忙しいスケジュールの合間をぬって出演された。初めての映画出演で、一番苦労したのは画面に合わせて声を入れるアフレコだったそうで、台詞が棒読みになっていたと自己評価されている。近代映画のこの年9月号に、ご本人の手記として「誰かに見られると恥ずかしいので、わざと遅れて試写室に入った。テレビと違って映画の画面は大きく、自分の顔が修学旅行のときに見た奈良の大仏さんのようで恥ずかしかった」というたいへん微笑ましいエピソードが綴られている。

美代ちゃんの登場シーンは、前述の歌謡番組の中で「ひとりっ子 甘えっ子」を歌うシーン、スチールで表現される中学時代の回想シーン、前述のプールサイドのシーン、杏子を気にかけテレビ局から電話をかけるシーン、そして高校水泳大会を杏子と観戦するシーンの5つ。そのほか近代映画の実物グラビアページも美代子の活躍を象徴するカットで使われていた。

美代ちゃんの役柄や役名、プールサイドのシーンの趣旨や場所、持ち歌の曲目や挿入箇所など、この映画の内容は何回もの変更を経て制作されている。 美代ちゃんは、この映画での共演がきっかけで栗田ひろみさんと仲良くなられ、その後も交流を続けられた。

今日へと続く浅田美代子さんの記念すべき第一回出演映画であり、それは1973年(昭和48年)6月30日に全国一斉公開された。