ほぼ１年間隔で発売されていた発売元所属アーティストによるヒット全曲集。年ごとにタイトルが微妙に異なりますが、そのポップス盤です。各年ともジャケットの凝ったデザインや豪華な体裁に加えて大変丁寧なカッティングが施され、その名に恥じない貫禄の商品でした。帯のキャッチコピーも「CBS・ソニーが誇る･･･」「歴史的大ヒット曲を網羅･･･」などと発売元の自信が伺えます。美代ちゃんの曲も、もちろん毎回収録されていました。当時のトップアーティストやベテランアーティストたちと堂々肩を並べる美代ちゃんの存在感もまた圧巻。

ゴールデン・ヒットポップス１２は、邦楽ポップスの最新曲を集めて不定期に発売されていたLPレコードで、まとめて各アーティストの旬な曲を聴けるお買い得版だとして、隠れた人気がありました。毎回、12組のアーティストから12曲を集めて発売されていましたが、美代ちゃんの曲は、Vol.5からVol.13までの連続9回に組み込まれていました。さらに歌手復帰後、Vol.16、Vol.17にも連続して「この胸にこの髪に」が入っていました。美代ちゃんは何度か、ジャケットの"センター"を務めておられます。

ダブルジャケット　ファクトリースリーブ付　ギフトパック専用レーベル　特典 付属物/'74年版アーチストカレンダー・ギフトパックシリーズカタログ・申込ハガキ キャッチコピー/ソニーエンジェル浅田美代子の魅力の総てを収録したベストアルバム　マトリックスナンバー(末尾2桁)/A2・ B1

ギフトパックシリーズという、年末のギフト商戦を意識し翌年のカレンダー付で発売された期間限定商品です。74年版のギフトパックシリーズは、ポピュラー25巻、クラシック8巻、国内制作8巻が企画され、美代ちゃんはその国内制作巻に唯一の新人アーティストとして選抜されました。シリーズナンバーには最後位の41番が割り当てられています。国内制作巻には、赤の専用レーベルが施され、ジャケットの円形切り抜き窓を通して付属するポートレートカレンダーが見えるように工夫されていました。形式上は1973年(昭和48年)12月31日までの限定発売とされ、発売元へ直接ハガキで申し込んで買うこともできました。
「音のカタログ」というサンプルレコード(右下)があり、発売元に600円を送金すると郵送で送ってもらえる仕組みになっていました。美代ちゃんの「ネイビー・ブルー」がサンプル曲のひとつとしてナレーション入りで収録されていました。

80年代に入り、「MEMORIAL HITBANK」と銘打ち、60年代後半から70年代に活躍した他のアーティスト9組とともに復刻発売された美代ちゃんのシングル盤。3枚1組で発売されました。美代ちゃんのは、Vol.1(上段3枚)とVol.2(下段3枚)を合わせて6枚が復刻されました。ジャケット写真はオリジナルの印刷原稿からではなく、70年代に発売されたそれぞれのシングル盤レコードから複写再現されています。