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寺内貫太郎一家2

第1回
小鳥がさえずる東京の谷中は今日もさわやかな朝。今日は寺内家長女の節子の見合いの仲人が来て日取りを決める日。ところが、やって来た仲人は寺内家長男の大助の不始末を理由に、話を白紙にしたいという。大助が婦女暴行未遂で執行猶予中なのが災いしたのだ。大助のふてくされた態度に貫太郎はカミナリを落し取っ組み合いのけんか。節子の心は大きく沈むが、もうひとつ困ったことが。節子は見合いが纏まるものと思い込み、相手とラブホテルに行っていたのだ。


第2回
ミヨちゃんのちょっとした態度から、節子が見合いの相手とラブホテルに行っていたことが発覚してしまった。娘をキズものにしてと怒る貫太郎。しかし自分の息子が起した事件のことを考えると何も言えない。貫太郎は、生き場のない気持ちを、ミヨちゃんや里子はおろか、おぱあちゃんにまでぶつけ、ぶっ飛ばしてしまう。 花くまが、夜学に通う高校生・哲を石貫で面倒をみてほしいとやってくる。

第3回
大助が店を手伝い始め、一家にやっと笑いが戻ってきた。ところが、大助が、自分が起した事件の被害者と会っていることを貫太郎が知り、またまた大喧嘩。次男の周平は相手の女性・多江に会うが、会ってみてまじめに交際している多江の心情に熱いものがこみ上げてくるのを感じる。


第4回
早朝に泥棒騒ぎがあり、一家は朝早くから叩き起こされる。おばあちゃんの不完全なとじまりが原因。それで、おばあちゃんは責任を感じて番犬を連れて来て大騒ぎになる。落ち着いたころ、大助は貫太郎に多江とのデートへの同伴を求めた。多江との交際がまじめであることを見てもらいたいのだ。いくらそうであっても、さすがに息子のデートに同伴するのは照れ臭い。大助と多江のそばで石けり遊びをしたりして間が持たない。しかし2人のまじめな態度に一安心する。今日のミヨちゃんは、風邪気味なのか喉がイガらっぽい。


第5回
恋人のいないミヨちゃんは、日曜日だというのに出かけるところもない。それをおばあちゃんにばかにされ、ミヨちゃんは小さなウソをついてしまう。貫太郎は心配し、ミヨちゃんがふと口にした架空の恋人、クリーニング屋の店員を引っ張ってきて詰問する。ウソがばれたミヨちゃんは貫太郎に土下座をして謝る。


第6回
節子に見合いの話が来た。今度は大助の事件も承知の上だという。大乗り気の里子だったが、相手の方にも少年院に行った弟がいることがわかり、それを知った貫太郎は話を持ってきた花くまにかみつく。


第7回
貫太郎は同窓会へ行くのを渋っていた。大助の事件に引け目を感じていたのだ。また、ミヨちゃんはお手伝いだというのが恥ずかしくて、田舎の同窓会名簿に寺内石材店の総務課勤務だと登録していた。それをおばあちゃんに知られるところとなり、いびられる。貫太郎は同窓会に出かけ、たくさんの友人を連れて帰ってくる。ミヨちゃんの就職先を世話しようとしたのだ。


第8回
お箸が折れたり烏が鳴いたり朝から不吉なことが続き、先代の命日でもあり、おばあちゃんは、お迎えが来て今日死ぬのだと思い込む。大助のことが気になり、死ぬ前に大助の相手の女性に会っておきたいと言い出す。その日の夜に多江を家に呼ぶことになり、大助は大喜びで多江に電話する。ところが、約束の7時になっても多江が来ない。


第9回
貫太郎が、入院した多江を見舞った。多江の隣のベッドの女性は多江を暴行した犯人が貫太郎だと思い込む。貫太郎は弁解しなかった。罪をかぶってくれた貫太郎に大助は感謝する。大助と多江の仲を認めようとしなかった里子の心もほどけてきたようだった。


第10回
盲腸で入院していた多江が退院することになった。多江は大助から身を引こうと考えていたが、おばあちゃんの機転でうまく寺内家に迎えられた。その夜、石貫の創立記念日と多江の退院を祝って宴が寺内家で開かれる。


第11回
友だちの結婚式に出かけた節子が振袖を泥だらけにして戻ってきた。節子はもう結婚式には行かないとふてる。貫太郎は節子の気持ちを知ろうともせずに、石工のタメの縁談探しに気を取られる。貫太郎に嫌われたと思った節子は家出を決心する。


第12回
貫太郎がお腹をこわしてダウンしてしまう。仕事に出たくても体が言うことをきかず、大助に店を任せることに。大助はその日立派に貫太郎の代役を果たすが、さらに近所の告別式に代理で行くと言う大助に、10年早いと貫太郎が怒りだし取っ組み合いの喧嘩に。


第13回
石工のタメは、年ごろのミヨちゃんが気になる。一つ屋根の下に暮らし、つい魔がさして、夜にミヨちゃんの部屋へ夜這いをしてしまう。おばあちゃんが機転を利かし、タメをかばってごまかすが、ミヨちゃんは納得いかない。おばあちゃんは弱みをネタにタメをいびり始める。


第14回
貫太郎は素行の悪い学生たちを説教する。学生たちは逆恨みし、見習い石工の若い哲を相手に復習しようとする。果たし合いを挑まれた哲は貫太郎に喧嘩を教わり約束の墓場へ向かう。事情を知った大助も駆けつけるが、もし手を出せば執行猶予は取り消されてしまう。

第15回
大助に見合い話が来た。相手も大助の過去を承知だというので里子は大乗り気。貫太郎は大助と多江を結婚させてやりたいと反対する。そんな折、前ぶれもなく花嫁道具が寺内家に運び込まれ、多江との結婚を焦った大助の仕業だと早とちりして、貫太郎は怒りだす。


第16回
大助と多江の結婚式が無事に終わった。執行猶予中だからと新婚旅行に行かない2人を留守番にして、貫太郎たちは海水浴に出かける。2人きりにしてやりたいという貫太郎のはからいだった。ところが泊まり先で、貫太郎と里子が婚旅行に行っていないことを知った皆は、翌日、貫太郎と里子に黙って家に戻る。


第17回
多江が来て、寺内家の女性は5人になった。節子とミヨちゃんは女が多すぎるからと別居を考える。大助に支店を出さないかという話が持ち込まれるが、貫太郎は早すぎると断ってしまう。節子とミヨちゃんと石工のタメとおばあちゃんは支店を出せと貫太郎に直訴する。


第18回
おばあちゃんは、自分の葬式の夢を見る。夢から覚めて里子と石工のタメに思いやりがないと当たり散らし、それを貫太郎に叱られる。また夢を見ると今度は、違う相手を逆恨む。おばあちゃんは外で若い男と一緒に暇つぶししたのを、過剰な話にして皆の気を引こうとする。里子はおばあちゃんの気持ちがわかるような気がする。


第19回
今日は節子を捨てた男の結婚式。節子はその時間に出かけると言い出した。貫太郎は心配のあまりネコなで声でゴマをすったり、家族旅行を勧めたりする。節子は結婚式のことなど知らず、貫太郎に内緒で就職試験を受けに出かけようとしていたのだった。

第20回
石工のタメは博打に手を出し50万円の借金を作ってしまい、相手のやくざから指を詰めろと脅される。折から、タメに縁談があり、顔は不細工だが持参金付きと知ったタメは話に飛びつく。ところが持参金は貫太郎が預かるということになり、万策尽きたタメは逃げ出そうとする。


第21回
貫太郎に大口の仕事が舞い込み、さっそく貫太郎は里子に反物を買ってきた。それを見たおばあちゃんはピアノを買ってほしいと貫太郎にせがむが、貫太郎は仕事のことで頭がいっぱい。貧乏で汚いからと触らせてもらえなかった思い出を持つおばあちゃんの積年の夢だったのだ。皆はお金を出し会っておばあちゃんにおもちゃのピアノを買ってあげようとするが、ひとり勘違いした貫太郎は、本物のグランドピアノを注文してしまう。

第22回
身なりの汚い老人がおばあちゃんを訪ねて来る。おばあちゃんは老人のためにとタンスの奥の預金通帳を探し始めた。男はおばあちゃんが若いころの出来心を見逃してくれた刑事で、金を借りに来ていたのだ。通帳が見つからず、おばあちゃんは大助からお金を借りることにしたが、その大助は妻の多江と家を出る決心をしていたのだった。


第23回
貫太郎が石材組合主催の運動会の委員長になった。貫太郎の顔を立てて家族のみんなも運動会に参加することになり、女性たち5人はリレーの練習を始めたり大張りきり。貫太郎は家族全員で参加するつもりでいたが、偶然にも寺内家の女性5人にそれぞれ用事ができ参加できなくなり、貫太郎は怒りだす。


第24回
節子とミヨちゃんは料理学校に通い始めた。料理学校の講師は背が高くカッコよく、2人はウキウキと楽しそう。しかも偶然勘違いされたままに2人は女の子らしい悪戯心で、お互いの名前を取り替えていたのだ。料理学校の講師が突然に家に来ることになり、2人は慌てる。その夜、中国原産と言われる種の上品な犬が、石貫の前の路地に陣取り、いつもの流しの通りを阻む。


第25回
花くまがやってきて、昔の恋人のヌード写真を貫太郎に見せた。昔、貢ぐだけ貢いだ挙句に騙された女だったが、その女から電話があり、懐かしいのだという。ところが、その写真を里子たちが見てしまい、貫太郎に非難が集中する。翌日、女から会いたいと電話があり、花くまは貫太郎に相談しに来るが、ぎっくり腰で動けなくなってしまう。


第26回
何かと入用が続くし石屋という商売をバカにされるしで苦労が絶えず、里子は石屋に嫁いできたことを少し悔やんでいた。貫太郎は節子に石屋との見合い話を聞いてくるが、石屋の女房は私1人で十分と里子に反対される。かたや貫太郎は貫太郎で画家になるのが夢だった。


第27回
貫太郎が飼っていた銭亀は無事に見つかったが、老職人の岩さんは石の下敷きになって足を痛めてしまう。貫太郎は大阪にいる岩さんの息子に連絡をとったが返事は冷たい。岩さんは自分の死を考えだし、貫太郎は大弱り。なんとか元気づけようとする。


第28回
寺内家の跡取り息子・大助はこのところとみに貫太郎に似てきた。妻の多江をひっぱたく仕草までそっくり。多江が妊娠したことがわかり2人は大喜び。貫太郎と大助は庭で大相撲。一家は明るい笑い声に包まれた。寺内貫太郎一家2の話も終盤を迎える。



第29回
近所の小料理屋のおかみから母親の墓石の注文がきた。老職人の岩さんは、それを大助に彫らせてみたらと貫太郎に言い出す。大助が腕利きの岩さんに認められたのだと貫太郎は嬉しい。そんな時、ミヨちゃんの様子がおかしい。急に貯金をおろしたり、洗濯物からは男物のパンツが出てきたり。

最終回
大助の執行猶予も明け、お手伝いをやめ郷里の新潟で養女になることが決まったミヨちゃんの送別会を兼ね、祝いの席が寺内家で設けられた。石貫は大助のため支店を出すことになり、大助もついに一人立ちすることになるのだった。