1975年(昭和50年)6月6日～9月26日
金曜20:00から　全17回 　※2クール予定を17回に短縮

TBS(東京)・CBC(名古屋)・MBS(大阪)・RKB(福岡)・HBC(北海道)

カネボウ、キッコーマン、カルピス、味の素

風の街

高級紳士服の老舗に生まれた主人公が父の生き方に反発し、若い仲間たちと助け合いながら、ファッションデザイナーを目指すという話。東京・原宿が舞台。共同隊というのは、主人公が仲間うちで立ち上げるファッションメーカーのこと。

当時人気絶頂の若手タレントたちが総出演するドラマとして話題沸騰となったが、フタを開けてみると、その肝心の人気タレントが次々と途中から出なくなるという展開で期待を裏切られ、スタート時の10.2%の視聴率を最高に、その後は5%前後の水準に低迷し途中で放送が打ち切られた。当時の視聴率分析をみると支持層の年齢が極端に偏っている。この金曜20:00の放送枠は、他局に当時圧倒的人気を誇った刑事ドラマがあったことも視聴率に影響する。このドラマは今日でも評価が二分していて、トレンディドラマの先駆けと絶賛する声もあれば、安直な企画が生んだ失敗ドラマの代表とこき下ろす声もある。ただ斬新なカメラワークや背景に描かれたおしゃれな雰囲気に新鮮な衝撃を受けた記憶は今でも残っており、また、番組企画への批判はともかく、当時の若手人気タレントたちが、それぞれの出演回に真摯に取り組んだ演技に対して否定されるべきものではない。

美代ちゃんはこのドラマには準レギュラー的に出演され、少なくとも第5回、8回、10回、11回、13回、14回に出演されたことが確認できる。気だるいどこか不思議な感じのする洋子という女性の役で、大人っぽい髪型とメイクが印象的だった。その洋子は交通事故がもとで第14回放送で亡くなってしまう。 美代ちゃんは当時19歳。この時期、美代ちゃんは歌手休業宣言をされ、演技中心の活動をしておられた。私見ながら、山田パンダさんが歌った主題歌の「風の街」は、美代ちゃんをイメージして作られた歌だと信じて疑わない。