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CONTENT LIST
われは海の子
放送日
1976年(昭和51年)4月2日~9月24日 金曜20:00から 全21回(下記注)
放送局
TBS(東京)・CBC(名古屋)・MBS(大阪)・RKB(福岡)・HBC(北海道)
提供
日本船舶振興会 全国モーターボート競走会連合会
番宣コピー
青い海に白いマストの船を浮べて 世界の果てまで行ってみようと
夢みなかった若者がいるだろうか―
主題歌
われは海の子
挿入歌
今日は想い出
ロケ地
神奈川県真鶴町、山梨県本栖湖 ほか

概略
70年代、美代ちゃん最後のご出演ドラマで、そして連続テレビドラマとしては唯一の主演作。主題歌「われは海の子」は美代ちゃんが歌ってくださった70年代最後の歌となった。

物語は、とある港町を舞台に、商船大学の大学院に通う正義感の強い若者と、彼を慕う一組の姉弟を中心に繰り広げられる。 美代ちゃんは、愛子という、家では少し破れたセーターを着ていたり、古ぼけた台所でまかないをしたりとかの、質素で飾り気のない女子高校生の役。放送時、美代ちゃんは20歳。シンが強く弟思いで、貧しくも誠実に生きようとする少女の役に取り組まれた。

番組は、親子愛、兄妹愛、友情などを一連のテーマに制作され、魔の金曜20:00の放送枠にあって低視聴率に悩みながらも、スポンサーの強い方針で全編が予定通りに放送された。森田健作さんお得意の剣道のシーンや、笠智衆さんが出てきたりで、このドラマは、どこかそれまでにあった青春ドラマの焼き直しのような雰囲気がありながらも、美代ちゃんが海産物を干すシーンや、美代ちゃんの性格描写、子役俳優の配役などに、それまでに見た美代ちゃんの出演作の集大成のような感じもあった。また、このドラマには、美代ちゃんの親友役として栗田ひろみさんも出演されている。美代ちゃんは、かつて栗田ひろみさんの主演映画で初めての映画出演を果たし、そして、このご自身の70年代最後の主演ドラマで栗田ひろみさんと共演された。

本編では放送されなかったが、予告編で美代ちゃんが共同主演の森田健作さんの頬を思いっきりひっぱたくシーンが流されていた。週刊TVガイドの当日欄記事によってこの記憶が正しいことが確認でき、これは元々第1回放送用に収録されていたシーンだったが、あまりのリアルさに俳優のイメージを損なうとプロデューサー判断でカットされたとのことである。「痛かったなぁ・・・でも役者なんだから仕方ないよ」となかばやけっぱちに森田健作さんがコメントされたとある。まさしくビンタ一発!という凄い迫力だった。

最終回、1976年(昭和51年)9月24日、感動的なシーンとともにこのドラマは終わり、それとともにデビュー以来、数えて1,319日となった美代ちゃんの活躍は、これに幕を下ろすことになった。

愛子と健太郎の出会いはケンカで始まる・・・。


(注) 6月4日、6月18日、7月2日、7月16日、7月30日は、プロ野球中継またはプロボクシング中継が組み込まれ、本作の放送はなかった。

配役
植木愛子
浅田美代子
万願寺のある海辺の町に住む 母と弟の三人暮らし
平井健太郎
森田健作
商船大学の院生で万願寺に下宿している 実家は熊本県の阿蘇
植木信一
梶正昭
愛子の弟で中学生 (劇団ひまわり 当時14歳)
平井香織
松坂慶子
健太郎の妹で日頃は熊本に住んでいる
立花早苗
栗田ひろみ
愛子の同級生 愛子と健太郎の仲をとりもつ
植木厚子
南田洋子
愛子と信一の母
平井大造
山村聡
健太郎と香織の父
平井明子
風見章子
大造の妻 健太郎の義母
立花
仲谷昇
早苗の父 愛子と信一の亡くなった父の親友
朴念
笠智衆
万願寺の住職で健太郎のよき理解者
節子
宇都宮雅代
朴念のひとり娘 健太郎が一時は好きになってしまう
まゆみ
豊島美樹子
節子の娘 (子役)
俊介
石田信之
健太郎の親友で同じ商船大学に通う のちに香織と結ばれる