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グランド劇場 八丁目のダメ親父!カンナ・トンカチ・キリキリ舞い

第1回
小杉一は数年前、交通事故で妻を失った初七日にフイと家を飛び出し、行方不明となった。残された子供たち長男・精一、長女・里子、次女・弓子の生活は厳しく、精一は学校をやめ、父親の知り合いである金平工務店社長・四六を頼って大工になり一家を支える。長女・里子は母親代わりで家庭を切り盛りしていた。それから七年、精一が晴れて大工の棟梁となったその初日、なんと突然に行方不明の父親・一が帰って来た。


第2回
一の態度に家族の者は腹を立てながらも、再び家出されてはと心配する。里子は一に皆働いているのだからお父さんも働いてくれと頼む。一は仕事をもらうため道具箱を肩に金平工務店の四六を訪ねた。久し振りの再会に四六の妻・政江、娘の美奈子らに歓迎され、一もまんざらではない様子。ところが四六が精一を自分の子供のように呼び捨てにしていることに腹を立て、四六の家を飛び出した。あげくの果て、訪ねていた弓子の会社の人を家から追い出し、弓子ら子供たちから猛攻を加えられ、翌朝、道具箱とともに消えた・・・

第3回
一はとうとう金平工務店のそれも息子・精一の下で働くことになった。画家・森本の建築現場に行った一は、柱にカンナをかけて名人芸を披露。その夜、森本から精一と日本有数の造園家の娘との縁談をもちかけられる。精一に美奈子という相手がいることを知らない一は大乗り気。


第4回
精一が見合いしたのを知った四六はカンカン。美奈子も精一のほおをひっぱたく。しょげ返った精一を見かねた一は金平家どなり込んだ。口ゲンカの末、四六は「クビだ」と宣言。結婚話を勝手に進めてしまった一は紹介者の森本夫妻に平謝り。相手の造園家の娘にまで頭を下げることになった。一方、四六は精一の煮え切らない態度に腹を立てる。


第5回
里子と四六の長男・政一郎がカケオチするという事件が起こり、一と四六はまたまた大喧嘩。一は近ごろの若い者の考えていることを知りたいと若者と遊んだり、ディスコで踊ったりまでする。四六の家族は心あたりを捜したが行く先はわからなかった。里子の家出の原因は、一が里子の昔の恋人を訪ねたことにあると、スナックのママ・久美に聞かされ、一は愕然とする。そんなある日、一と四六が久美の店で飲んでいる所へ里子から電話がかかってきた。心配な四六と一。


第6回
里子と四六の長男・政一郎との駆落ち事件に責任を感じた一は、自分がいたのでは里子が家に帰りにくかろうと、隣家へ居候をした。スナックのママ・久美に里子を迎えに行ってもらうことにする。久美に連れられて帰った里子を物陰から見た一の目は涙でぬれていた。久美のはからいで里子に会った一は、後ろめたさを隠してぎこちなく「お帰り」と挨拶をするのだった。ある日、一の腕を見込んで本格的な茶室作りの話が持ち上がったが、依頼主の急ぐ話に一ちゃんは今の仕事がかたづくまでは、その仕事にかかれないとせっかくの大仕事を断ってしまう。


第7回
画家・森本の茶室が見事に出来上がりお祝いの酒宴が開かれた。その時、一は里子が森本の妻・澄子とジュウタンや壁かけを扱う店をやりたがっていることを森本から聞いた。翌日、一は森本に自分の生命保険証を手渡し、その金で店を持たせてやってくれと、頼むのだった。一方、精一は美奈子に大工の修業をしたいから結婚を先にのばしてほしいと話した。納得できない美奈子は一にそのことを相談する。


最終回
仕事以外は何をやってもダメ親父の一。今度は里子の店のことで森本の妻・澄子を怒らせてしまった。しかし、どうしても里子にジュウタンを扱う店をやらせてやりたいと思う澄子は費用を全部出すと言いだした。これまで一が絡むとなにかとトラブルばかりで一には秘密にされていたが、それを知った一は何とか里子の手助けをしようと、店をビルの中に建ててやることにした。そのうえ、素人とは取引きをしないという滝田織物の社長にも話をつけた。開店祝いの日、里子は一が建てた見事な店を見て父親の思いやりを全身に感じとるのだった。