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時間ですよ 昭和元年
放送日
1974年(昭和49年)10月16日~1975年(昭和50年)4月9日
水曜21:00から 全26回
放送局
TBS(東京)・CBC(名古屋)・ABC→MBS(大阪)・RKB(福岡)・HBC(北海道)
提供
花王石鹸、トヨタ自動車
音楽
ボブ佐久間
タイトル画
橋本治
挿入歌
わたし、昭和枯れすすき、少女恋唄
ロケ地
東京都文京区 湯島天神 ほか
再放送
1975年(昭和50年)5月8日~1975年(昭和50年)6月12日 14:00から

概略
東京・湯島でお風呂屋を営む亀の湯一家の話。美代ちゃんは、偶然出会った帝大生に胸をときめかせるおさげ髪の娘、美代役。このドラマでは従業員でもお手伝いさんでもなく、主人公一家の長女の役を演じられた。

昭和元年は7日しかなかったので、実際には昭和元年の話ではなく、劇中で昭和2年~3年頃の話であることが示唆されている。昭和初期を時代設定とされているのは、昭和50年を機に、自分たちが生まれた頃の世界をドラマの形で伝えたいという向田邦子さんと久世プロデューサーの意向から企画されたことによる。

厳密な目で見ると娯楽ドラマとしての意図的な脚色が施されている部分はあるものの、制作に際してのスタッフの意気込みは凄まじく、それまでの同類のテレビドラマとは次元を異にした徹底した時代考証と、まるで黒澤映画のように画面に映らないような小物の一つ一つにまでこだわって昭和初期が再現されていた。悠木千帆さんも、このドラマでは市販品の手袋の指先を切ったものを使うのをやめ、手編みの手袋に替えたというこだわり。家具類や登場人物の服などにも昭和初期特有の色彩感があり、その名残を知る昭和30年代を原風景に持つ世代の者にとっても印象深いものだった。また年配者からの支持も高く、このドラマを通じて、あらためて美代ちゃんの非凡さを認識したおじいちゃん、おばあちゃんも多かったと聞く。

シリーズ後半、少女恋唄が挿入歌となり、美代ちゃんが切なく歌われる姿が心に染みた。美代の設定年齢は美代ちゃんの実年齢通り18歳で、一人称は「あたい」。美代ちゃんのおさげ髪やおでこにはまった人も少なくなかったと思う。この番組で美代ちゃんに続く谷口世津さんがデビューすることになったが、オーディションでは美代ちゃんも審査員の一人だったそうである。
配役
亀山美代
浅田美代子
亀山家長女 家事手伝い お針を習っている
亀山平八郎
荒井注
亀の湯二代目当主 少し頼りないが時折男気を見せる
亀山てる
森光子
平八郎の妻 亀の湯を仕切るおかみさん 
亀山つね
悠木千帆
おばあちゃん 先代と亀の湯を築いた 字は読めない
亀山忠治
千昌夫
亀山家長男 勤め先の会社が潰れ再就職先を探している
亀山信子
池波志乃
忠治の嫁 元逓信省 メガネをかけている 酒で人が変わる
エツ子
谷口世津
亀の湯の使用人 エッちゃん なにかと美代にかばわれる
浅太郎
左とん平
亀の湯の使用人 なにかと平八郎とは男同士気が合う
大久保老人
財津一郎
博識ある老人 会社経営者 息子を日露戦役で亡くしている
帝大生 木島
野上祐二
文学青年 美代に次第に魅かれていく なぜか長髪