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花吹雪はしご一家

第1回
東京の吉祥寺にある江戸家は何代も続く鳶の一家。そこの頭(カシラ)は長男の金一だが頼りなく、次男の銀二のほうが腕は確かで鳶には向いている。実際には負けん気の強い松子が一家を切り盛りしていた。


第2回
近所に住む金一の幼なじみの娘が結婚するという。まだ独身の金一は取り残されたようで寂しい。そこへ熊平が金一の見合い話を持ってきたので金一は大喜び。

第3回
松子は、その昔玄関に捨てられた香子を自分の子として育ててきた。なのに理由もなく香子が出生に疑問を持ち始めた。松子が香子のことで頭を痛めているとき、熊平が風呂の空炊きから火事騒動を起こす。


第4回
松子の愛人だったと名乗る女が現れた。形見の半纏を30万円で買ってほしいというのだ。女と会った五郎は松子に内緒で金を工面するが五郎が浮気したという噂がたつ。


第5回
松子は桂子にせがまれて10万円を貸してやった。五郎は松子に気兼ねして桂子をしかり飛ばす。大掃除の最中、佐々木が貸金の催促にきた。佐々木は追い返されるが忘れたふりをして小箱を置いていく。それは松子へ送るショールだった。


第6回
松子の亡父の法事が行われた。熊平は席上で金一の見合い相手を翌日までに見つけると大見栄をきった。そう簡単に見つかるはずがなく、困った熊平は自分の娘・一子に目を付けた。それを安易過ぎると松子は大むくれ。


第7回
仕入れの金を落としてしまった金一は、金策のために鳶職の一番大切な纏を質入れする。家では松子が纏がないと騒ぎ出した。そこに得体のしれないおばさんが家に転がり込み、江戸家は大混乱。


第8回
出初めの翌日、江戸家に、飛十の兄弟分のせがれ・半吉がはしご乗りの写真をとらせてほしいと言ってきた。江戸家では一家総出で近くの神社に出かけ銀二が見事に型を決めたたが、そのスキに空き巣に入られていた。


第9回
銀二が地下駐車場の工事の大仕事をとってきた。松子は金一を工事の責任者にして仕事を請け負ったが、工事中のミスから水道管が破裂し、金一は警察へ。仕事をとってきたのが悪いと松子は銀二を叱る。金一の身だけを心配する松子の態度に銀二は反抗し、遂に家出をする。


第10回
舅の飛十が成田山参りに出かけるというので、松子は次女の香子を共につけて送り出した。途中立ち寄った蕎麦屋で、飛十は佐々木組の連中にからまれている男を助けた。雪駄の裏の金具で連中をしたたか殴りつけた飛十は仲裁に来た警察官を促し、自ら留置場に入って行った。助けた男が証言しなければ飛十は出所できない。


第11回
長男の金一を早く江戸家の頭にしたい松子は、雨の中、金一を仕事に行かせた。建築現場にやってきた一子は女房気取りで金一のために焚火をしてやる。ところがその焚火が土台を焦がしてしまった。一方、松子と五郎がひそひそ話をしている。そんな二人を熊平たちは、ただならぬ仲だと詮索し始める。しばらくして、千鳥が松子のところにやって来て、金一の不始末を話す。江戸組の現場でボヤがあったことを内緒にしてやるから、仕事を回せと言うのだ。


第12回
家出していた銀二が節分に帰って来た。松子はうれしさを隠して意地をはっていたが、それを不憫に思った千鳥の機転で母子は仲直りをした。飛十は節分になると吉川家へ豆まきに行く。吉川家の未亡人とは35年の付き合いだった。松子は未亡人が老人ホームに入ることを知っていたが、飛十には話さない。吉川家から機嫌よく帰った飛十は部屋で不意に倒れ動かなくなってしまった。


第13回
飛十の急死で江戸家は大黒柱を失った。金一にはもっとしっかりとしてもらわなくてはいけない。松子は一子と金一の仲をはっきりさせることにした。仮病を使い、松子は一日だけ一子に主婦がわりを頼む。だが、金一と一子は喧嘩をしてしまう。


第14回
金一と一子がデートに出かけ、熊平は一人ぼっち。一人では寂しいだろうと松子が夕食に誘ったが強がりを言って応じない。内心寂しい熊平は、やけ酒を飲みに出かけた。バーで、熊平は憧れのみどりによく似た花子に出会った。飲みすぎて熊平が目を覚ますと、なんと花子の部屋に。熊平にも春が来たと松子たちは応援する。


第15回
人手不足の折、松子は流れ者の鳶の一夫を雇うことにした。一夫は仲間を足場から突き落として、2年間の刑務所暮らしをした過去があった。女たらしと評判も良くない。だが、無口で確かな仕事ぶりに松子は一夫が悪い人間には見えなかった。ところが、江戸家にわらじを脱いだその一夫に千鳥が一目ぼれしてしまう。カゼで寝込んだ一夫を千鳥は付きっきりで看病する。


第16回
松子は18年前に捨てた我が子に会いたいという新聞記事を読んで驚いた。次女・香子のことに違いないのだ。松子たちの相談を聞いてしまった香子は自分の身上知り家を飛び出した。その夜、遅くなっても香子は戻らない。


第17回
都庁に書類提出に出かけた松子は、そこで素敵な中年紳士・永沢と知り合いになった。いっしょにレストランで食事をしたり、公園を散歩したり、松子はデートを楽しんだ。有頂天になった松子はハンドバッグをどこかに置き忘れていた。


第18回
松子は金一が赤ん坊だったころの懐かしい夢を見た。だが、いまの松子には当時のことを話し合う相手がいない。寂しいと同時に子供たちに気持ちが通ぜず八つ当たり。松子のいらだちの原因がわからず、皆は首をかしげる。頭を冷やしに散歩に出かけた松子は、鷹之助に出会う。金一たちは、松子の不機嫌を直そうと、みどりの店で松子を励ます夕べをしようとする。


第19回
いとこ同士でお互いに異性運のない金一と一子の二人がいよいよ結婚することに。熊平が一子の持参金だと7百万円の小切手を持ってきた。松子は身一つで嫁に来てほしいと受け取らない。式の直前までいろいろと揉めるが、無事に結婚式が行われた。

第20回
一子が嫁入り時に実家に忘れてきた着物を熊平が届けてきた。松子にしまっておくように言われた香子が誤ってその着物にシミをつけてしまう。一子と金一が新婚旅行から帰ってくる前にシミ抜きをしようとクリーニングに出したが、そこへ二人が予定よりも早く帰ってきた。


第21回
熊平は、みどりに似たヌードが載っている週刊誌を見て大騒ぎ。本人に聞くがはっきりしないので、松子に確かめてくれと頼む。松子が聞き出したところヌードは間違いなく本人で、彼女はそのカメラマンと結婚するのだという。

第22回
松子は子供たちに内緒で精密検査を受けにいった。胃が痛く肩がこって夜も眠れないのだ。死が間近に迫っているのではないかと松子は子供たちにそれとなく別れをほのめかす。松子の不審な行動に子供たちの心配はつのる。


第23回
あきと名乗る女が銀二に会いに来た。大きな腹をしていて明らかに妊娠中。銀二があきに子供をつくらせたのかもしれないと松子たちは疑う。金一と銀二が帰って来た。一同はなりゆきを見守る。(あき役は風吹ジュンさん)


第24回
暗がりで男に尻をさわられたと松子が言うので、金一は痴漢退治に行く。現場には民謡酒場・花笑の文字が染めぬかれた手拭いが落ちていた。花笑の調理場で松子は犯人を見つけた。それは板前の高夫だった。


第25回
銀二に頼まれて金一は高級洋酒を買い取った松子が文句をいっても金一は知らん顔。そこへ洋酒を狙って熊平が押しかけて来た。金一は惜しくなって抱えこむ。松子たちは男たちを追っばらい一子を呼んで洋酒を飲み始めた。


最終回
銀二は船乗りになる夢が実現。怪我で足が不自由になった金一も五郎の協力で江戸組の頭を続けることになった。